プレスリリース配信ノウハウ

記者クラブ

まったくマスコミの方との接点がない場合、

まず、地元の都道府県や市町村の記者クラブに自社のプレスリリースを配布してもらえるかどうか問合せしてください。

大抵の場合OKだと思いますので、必要な部数等、各記者クラブ毎のルールをお聞きし、そのルールに基づいてプレスリリースをお届けするところから始めてください。

記者クラブへの一斉配信をしても、マスコミの方々は誰も読んでいないので効果がない、時間の無駄だからすぐにやめなさい!という方も少なくありません。

確かに、1回配信してすぐ何社も取材依頼が来るなんてことは、ほとんどないと思います。
それどころか、「3回出しても、5回だしても、10回出しても、なしのつぶて」なんてこともちっとも珍しくありません。

でも11回目に取材依頼が来るかもしれません。それが20回目かもしれません。逆に2回目で取材依頼が来たかと思うと、思いがけず報道連鎖が起こり、新聞8紙、テレビ4件、WEB2件に拡散したこともありました。

決して、記者クラブをおろそかにしてはいけません。記者クラブの方も全く見ていないわけではないのです。いい情報があれば記事にしよう、番組で取り上げよう、と思っているのです。特に、情報が少なくて困っている地方になればなるほど・・・

関西の某一流有名企業の広報部長の方にお聞きすると、その会社では、最低でも毎週1本のプレスリリースを配信しているそうです。また、近年その広報活動が大きな話題になっている関西の某私立大学では、1年間に大小取り交ぜて約500本のプレスリリースを配信しているそうです。1日に1本以上という計算になりますね。

ある時、初めて取材に来ていただいた記者さんにお聞きしました。「何をご覧になって取材に来られたのですか?」記者さんは、「当たり前だろう」という顔で答えてくれました。「最近ずっと、記者クラブによくプレスリリースが来ているので」・・・見てくれていたんです!

結局、「継続は力」なんだと思います。イチロー選手も言っていました。「小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道だ」

記者クラブへの一斉配信をやめようかと思っている方は、だまされたと思って毎月最低1回でもいいので、1年間続けてみてください。

そして、B2でご紹介する「個別訪問」やB3の「ラブレター」を組み合わせて実行してみてください。それでもダメだったら記者クラブへの一斉配信をやめていただいてもけっこうです。

ただ、もしそれで取材依頼がなかったとしても、おそらくその頃には記者クラブのメンバーの方には、少なくともあなたの名前と社名は記憶に残っていると思いますので、その後のPR活動にとってプラスにこそなれマイナスになることは決してない、と断言できます。

個別アプローチ

新聞やテレビの記者さんの取材、刑事さんの捜査などで使われる言葉で言えば、いわゆる「直当り(じかあたり)」です。記者クラブにプレスリリースを一斉配信するとともに、直接狙っている新聞社、雑誌社、テレビ局に足を運んで記者さんに直接プレスリリースを手渡すのです。ただし、いきなりアポなしで行っても、受付で丁重に門前払いされるのがオチです。

まずは、「広報・マスコミハンドブック PR手帳の最新版」を購入します。そこに主要な新聞社・雑誌社・テレビ局・ラジオ局等の電話番号や住所が掲載されています。その中で自社が狙っているターゲットが接触していると思われるメディアをピックアップし、自社独自のアプローチメディアリストを作成します。

(※事前に、自社が狙っているターゲットを明確化し、彼らが接触していると思われるメディアをリスト化しておく必要があります)

アプローチメディアリストが作成できたら、最初は電話アプローチからスタートします。
アプローチメディアの誰にアプローチすればいいか、調べることが出来る場合は、当然、その方宛てにアプローチします。新聞や雑誌であれば署名記事も多いので、有名なメディアであれば図書館へ行って自社商品に近い業界の記事を書いている記者さんを探し出します。

テレビの場合は、狙う番組の最初や最後に出てくるスタッフリストの中から、テレビ局のディレクターやテレビ番組制作会社のディレクターの名前を見つけます。そして、先方が忙しくなさそうな時間帯を見計らって電話するのです。新聞なら夕刊と朝刊の〆切の合間の午後4時前後の時間帯、雑誌なら校了が終わった後の時期の夕方、テレビなら番組の放映時間とその前後の打合せ時間帯以外の時間帯がいいでしょう。

後は、先程のPR手帳を活用して目指す記者さんやディレクターをつかまえ、直接情報提供したい旨をお伝えし、もし運良く電話で情報を聞いてくれそうであれば、そのまま1分で自社商品情報のポイントをお伝えします。首尾よく記者さんの興味関心を引くことができれば、「即取材」という可能性もありえます。通常、大抵の場合は、「FAXかメールでプレスリリースを送ってくれ」と言われますので、FAX番号やメールアドレスを聞いて粛々とプレスリリースを送付します。

ただし、通常はアプローチメディアの誰に電話すればよいのか分からないことが多いと思います。その場合は、PR手帳で目指すメディアに電話し、電話を受けてくれた方に「自社商品の情報を提供したい」旨お伝えするところから始めるしかありません。その後の進め方は、誰に電話すればよいか分かっている場合と同じです。違うのは、FAXやメールを送る時、可能であれば相手の方のお名前をお聞きする点です。これをお聞きできれば、その後の展開がとてもやりやすくなります。

そして、おそらく大抵の場合、FAXとメールに対する反応はありません。マスコミの方は超多忙なので、毎日何十通も来るプレスリリースの対応に時間を割いているヒマはありません。よほどのことがない限り、ほとんどのプレスリリースは読まれないままゴミ箱直行です。

ここでほとんどの方はあきらめます。「やっぱりマスコミに出るなんて無理だ」と。逆に言えば、ほとんどのライバルはここで「1回戦敗退」となるのです。

ここで皆さんの信念、本気度、志が問われます。「この商品は素晴らしい商品だ。この商品を求めている人は必ずいる。私はその人たちにこの商品のことを知らせてあげる義務と責任がある。私はどうしてもこの商品のことを伝えてその人たちの喜ぶ顔が見たい」そう思えるのなら、ここであきらめてはいけません。

まずは、FAX・メールが到着しているかどうか、電話で確認してください。「確かに来ていますので、取材をお願いする場合はこちらから連絡します」と言われると思います。
そして、おそらく大抵の場合はそのまま放置されることになります。次の一手が最重要です。

「アポ無し直撃訪問」です。「先方が忙しくなさそうな時間帯」に、プレスリリースと商品カタログ、商品サンプル、会社案内、そして「この商品の唯一無二の特徴、その背景にある当社の開発趣旨・想いを熱く語った手紙」を用意して、「アポ無し直撃訪問」します。
そして、首尾よくお会い出来たら、5分の時間をいただいて「この商品の唯一無二の特徴、その背景にある当社の開発趣旨・想いを熱く語った手紙」の内容を先方にぶつけてください。
もしお会いできなかった場合は、用意したものをすべてセットにし、自分の名刺に先方様宛のメッセージを書いてお渡しいただくように依頼してください。

ここまでやって何の反応もなければ、いったん撤収し次の作戦を考えましょう。まだまだ打つ手はあります。「成功の秘訣は、成功するまであきらめないこと」です。この続きは、長くなりますので、セミナーでお話します。ご興味のある方はセミナーへお越しください。

ラブレター

さて、先程書いた「この商品の唯一無二の特徴、その背景にある当社の開発趣旨・想いを熱く語った手紙」ですが、こんな風にさらりと言われても、「それ、どうやって書けばいいんだよ?その書き方を教えろよ!」とお叱りを受けますよね。

で、その書き方ですが、「厳密な決まり」はありません。まずは、読みやすい、分かりやすい、見やすいことが、最低の前提条件です。

プレスリリースもそうなんですが、記者さんに言わせると、「プレスリリースとしてどうかという以前に、日本語の文章として『なっていない』『論外』『意味がわからない』文章が多過ぎる!どうしてこんな文章を自分が時間をかけて読まなければならないんだ!と思ってゴミ箱に直行させることが多い」ということです。

皆さん、まず、この第一関門をクリアしましょう。ここを突破しないことには、マスコミ掲載なんて「夢のまた夢」です。

そして、文章の順序は、「この商品の唯一無二の特徴」→「その背景にある当社の開発趣旨・想い・苦労話」→「今後の抱負、展望、戦略」です。ちなみに、前段の時候の挨拶は不要です。単刀直入、即本題でOKです。「目に鮮やかな新緑の候、貴社の皆様におかれましては、清々しく5月をお迎えのことと存じます」なんて書かれた日にゃ、即ゴミ箱行き間違いなしです。

まず、「この商品の唯一無二の特徴」「この商品しか世の中のお役に立てない独自の貢献ポイント」「この商品ならではの社会的存在意義」・・・呼び方は何でもいいですが、要するに、前述した「ヘイヘイホーポイント」です。冒頭のこの部分を持ってきて、ガツンとマスコミの興味関心を捉えてしまうのです。

次は、「その背景にある当社の開発趣旨・想い・苦労話」です。

記者さんは、商品の宣伝の片棒をかつぐなんてまっぴらという人種です。どんなピュアな想いで、世の中の役に立とうと考えているのか、どうやって世の中の人を喜ばせよう、笑顔にしよう、と考えているのか、それがない商品・企業なんか絶対応援してくれることはありません。

いかにして応援される商品、応援される企業になるか、それが今後も延々と続くマスコミとのお付き合いの中で、最も大切なことです。どんな記者さんも少しでもマスコミの力で世の中を良くしたいと思っています。ですから儲け主義、拝金主義の企業は大嫌いです。自社の新聞だけ特ダネを逃がしてしまう「特落ち」が恐いですから、もちろん大企業の取材は欠かせませんが、中小やベンチャーでも世のため人のため汗水たらして真面目に頑張っている商品、企業のことも取り上げたいと思っているのです。

特にマスコミは、古今東西の物語の定番、どん底からの大逆転ストーリーが大好きです。「プロジェクトX」「プロフェッショナル」「カンブリア宮殿」「がっちりマンデー」など、すべてがそのストーリーで埋め尽くされています。社内のスーパーヒーローをクローズアップし、広告塔にしてください。

最後は、「今後の抱負、展望、戦略」です。
社会的貢献を前面に打ち出してください。ガツガツと企業の宣伝をするのは止めてください。マスコミの方全員から総スカンを食ってしまいます。それだけではなく、あなたの会社に「見えないブラック企業というレッテル」を貼られてしまいます。信頼を失うのは一瞬ですが、信頼を回復するには下手をすると半年も1年もかかることだってあります。

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